知人A(38)のお母さんが亡くなりました。
64歳と非常に早い他界で、私も非常に感じました。
それから2ヶ月ほどしてAと話していると、母親の遺品整理に困っているとのこと。
その中でも特に頭を悩ませているのが着物で、早いところなんとかしたいということでした。
そこで私なりに調べながらアドバイスをして満足してもらえたようなので、Aと同じ境遇の人に向けてその内容をシェアさせていただきます。
目次
形見の着物をどうするべきか
考え方や故人との関係性で、「どうするべきか・どうしたいのか」は変わってくると思います。
しかし普通に考えて、母親や祖母の形見となると大事にしたいですよね。
ここで取れる手段は大きく4つでしょう。
保管して着る
ほとんどの人がまず真っ先に行うのがこれ。
大事に仕舞い込んで保管するというものです。
Aの場合もこれでした。
自分でもよく着物を着る人の場合は、母の形見も大事にしつつ時々着るというのが1番良いのかなと思います。
気持ちの整理ができるまではずっと思い出すことになって辛いでしょうが・・・。
ただそうではない人。
着物を着ることなんてほぼない人の場合は難しいところです。
Aの場合も着物好きな母親の形見は8枚あったらしく、かなりの収納スペースになっていて部屋が片付かなくなっていたそうです。
高級なものだけにカビや虫も心配で、良い状態で保管することにストレスを感じていた様。
そして着ることがあるのかといえば、全くない。
これでは苦痛の原因になるだけです。
自分が大事にしていた着物を形見分けで受け継いだ娘が不幸になる。そんなことをAの母親は望むでしょうか。
着物をちゃんと活用できない人は、故人のためにも自分のためにも処分すべきです。
ただどうしても申し訳ない気持ちになっちゃう人は、状態が良い物を1枚くらいは持っておいても良いかもしれませんね。
人にあげる
親戚に欲しい人がいれば、その人にあげるのもアリかもしれません。
でもトラブルが絶対に起きないように気をつけたいところ。
着物は高価なものなのでトラブルの元になりやすいんですね。
形見分けでトラブルの引き金になるのは、だいたいが宝石類か着物らしいです。
- あげた人が着物を質屋に入れて現金化する
- ちゃんと管理できずに穴が空いたり汚れたりする
- 自分がもらえて当然といった態度をされる
こんなことがあっても感情的にならずに「しょうがない」と思える性格でなかったら、あまりオススメはしません。
リメイクする
色々と調べる中で、リメイクしたら形見も有効に使うことができて良いのではないかと思いました。
が、ちょっとデメリットが多すぎて万人にオススメできる方法ではないですね。
- そもそもリメイクする技術やお金が必要
- 洗濯機で洗えなくなる
- 日常使いすると、生地の痛みや色落ちが早い
- 絹物を普段のコーデに合わせるのは難しい
運良く着物リメイク経験者と連絡を取ることが出来たのですが、やはりオススメはできないということでした。
専門業者にお願いして、完成した時はすごく綺麗で感動すらしたそうですが、すぐに後悔したそうです。自分のバカな判断でせっかくの着物をダメにしてしまったと。
服を買う時でもありますよね。
店で一目惚れして買ったものの、実際に着てみたらうまく合わせれなかったり機能性が悪かったりしてタンスの肥やしになる服。
そのひどいバージョンだったそうです。
リサイクルする
どこかで買取してもらってお金に換えるという方法。
そこだけ聞くと聞こえが悪いですが、私がAに勧めたのがこれ。
保管することに苦痛を少しでも感じるなら、リサイクルしてもらうのがベストだと思います。
日本人は❝お金を稼ぐ❞ということに汚いイメージを持っている人が多いので、形見を売るということに強い抵抗を持つ人が多いようです。
確かに形見の着物を保管しておくことで役立つことはあるでしょう。
故人を思い出して温かい気持ちになれることもあるかもしれません。
でもそれ以上に、日常生活にデメリットがあったりストレスになったりしているのなら・・・。
私が故人だった場合(男ですし着物を持っていないのでありえませんがw)大切な遺族が自分の持ち物で苦しむことになるなんて絶対に嫌です。
リサイクル会社に買取してもらうということは、誰かがその着物をお金を出して買うということです。
お金を出してまで購入するということは、その着物は高確率で大事に着てもらえます。
そしてアナタはそのお金で子供の学費のタシにしたり、家族の健康をサポートしたり、色んなことができます。
損しないためにはここ!着物のオススメ買取会社
1枚は思い出のために保管しておいて、残りはリサイクルするということで話を進めます。
ここで大事になってくるのは次の2点。
- ちゃんと着物の価値を判断でき、より高値で買い取りしてくれる
- 買い取りした着物を、丁寧に綺麗にして大切に扱ってくれる。
色々と調査したところ、これを満たしてくれるところは下記2店舗かなという感じでした。
■スピード買取.jp
坂上忍さんがイメージキャラクターとしてCMしていることで、今や着物買取会社で1番の認知度。
テレビでは見ることのないくらい優しそうな坂上さんのお顔(失礼w)が印象的な公式サイトです。
認知度が抜群なだけでなく、利用者からも非常に評判の良い会社なので、とりあえずココをおさえておけば間違いないでしょう。
Aが利用したのもスピード買取.jpです。
■買取プレミアム
「女の一人暮らしだから知らない人が受け取りに来るのは怖い・・・」
という方はこっち。
「女性の査定員でお願いします」と伝えると、女性査定員が来てくれます。
もちろん買取料金や対応についても申し分ないです。
どうしても全て手元に持っておきたい場合
「頭ではわかるんだけど、どうしても手放す気になれない」
という方もいらっしゃるでしょう。
その場合には、必ずちゃんとした環境で保管しておくようにしましょう。
もしも自分の手元に置いておいてカビや虫食いでダメになったら・・・思い入れがあればあるほど自分を責めることになります。
面倒くさがらず、きちんと管理しましょう。
桐箪笥(キリダンス)に入れる
着物を普通のタンスに入れていませんよね?
プラスチックのケースなんてもっての外です。
着物トラブルで1番多いのがカビなんですが、その大敵は当然ですが湿気。
❝着物は桐箪笥に❞と言われる理由はここにあって、桐は湿度管理機能が抜群な素材なんです。
とある専門家は「桐箪笥が用意できないなら着物を持つな!」というくらい大事なものみたいです。
そこで安くて性質も良さそうな桐箪笥を探しましたところ、こんなのがありました。
レビューを見るとわかりますが、すこぶる評価が高いですよね。
何よりちゃんとした桐箪笥でこの価格はコスパが素晴らしいです。
防虫剤・防湿剤
防虫剤や防湿剤も入れておきましょう。
この際、気をつけなくてはいけないのが「複数の商品を使わない」ということ。
2種類以上の防虫剤・防湿剤を使うと化学反応を起こしてシミや色抜けの原因となることがあります。
使うのは必ず1種類を厳守です。
定期的な陰干し
どんなに気をつけて保管していても、風のないところに置いておくと湿気は溜まり虫が繁殖することがあります。
定期的に陰干しをしましょう。
お住いの地域や住宅環境で、適切な頻度は変わりますが
- カラッと晴れた日に行う
- 直接日光は当てない
- 風通しの良い場所に干す
ということに注意すれば良いでしょう。