地震対策として、誰でもできる重要なものに『家具の転倒防止』があります。
家具の転倒といえば…そう、突っ張り棒ですよね。
ただ、突っ張り棒は普通に使用するだけでは、効果はほとんど期待できないということを知っていましたか?
実際に突っ張り棒をしていたけど無意味だったという事例は沢山あります。
家具の転倒防止は最重要
まずは東京都耐震ポータルサイトが公開している、このデータを見てください。
地震による負傷原因の30%~50%は家具類の転倒・落下が原因
地震が起こった時、かなりの確率で家具や家電の転倒で怪我をしていることがわかります。
「家具・家電対策をせずに地震対策とは言えない!」といっても過言ではないですよね。
しかも個人でもできる。
しない理由がありません。
突っ張り棒の効果的な使用方法
実は突っ張り棒は、なんとなく取り付けただけでは効果はほとんどありません。
コツを踏まえて適切に取り付けることで、やっと効果を発揮するものなんです。
取り付ける位置と本数
突っ張り棒は最低2本必要です。1本では効果は期待できません。
場所は固定したい家具の壁側両サイド。これが基本です。
両サイドに付けて横転を防ぎ、後方に付けることで前方への転倒を防止するわけですね。
家具の後ろには壁があるはずなので、家具前方に付ける必要はありません。
突っ張り棒が当たる部分の補強
これ、見落としがちですが最重要です。
地震がきて家具が揺れる時、その力はかなりのものです。
普通に突っ張り棒を取り付けているだけでは、家具や天井に穴が空き、突っ張り棒は簡単に外れてしまいます。
「壁を殴ったら穴が空いてしまった」なんて話、聞いたことないですか?
一般住宅では柱部分などを除き、壁や天井は意外に脆く作られているんです。
10年前の #福岡県西方沖地震 のときの写真より。
家具の転倒防止のつっぱり棒は、天井が安普請だと役に立ちません。 pic.twitter.com/QIqmgCNYkA— 平山⛄️ (@H_Hirayama) March 20, 2015
天井に穴が空いてしまうのを防ぐには、接地面の拡大です。
小さな面積に力が加わると穴が空いてしまいますが、力が加わる面積を広くすると力が分散するんです。
方法としては2つあります。
- 補助板をかませる。
- 接地面の広い突っ張り棒を使う。
補助板をかませる
理想をいえば、横揺れ地震でのズレを防ぐために天井と補助板を釘などで接着すべきですが、ただ間に板を入れておくだけでも強度はかなり上がります。
うちの突っ張り型本棚、天井と棒との間に板一枚噛ませてます。(千葉県東方沖地震の経験から) pic.twitter.com/fhFYXV9aOI
— 萩原 佐知子 (@hugujo) 2018年6月18日
見た目は悪いですが、突っ張り棒の効果を最大化するには補助板が最強でしょう。
接地面の広い突っ張り棒を使う
一般的に市販されている地震用突っ張り棒で、面積が1番広いのはこちらではないでしょうか。
21.5×7.8cmあります。
ただ、これでも天井の素材によっては不安が残りますね。
短い突っ張り棒でも大丈夫な場所なら、この「耐震君」がベストでしょう。強度、面積申し分ありません。
その分お値段はそれなりにしますが。
まとめ
地震対策として知名度を得てきた突っ張り棒ですが、なぜか「壁や天井は壊れない前提」で作られているものが多い。
どうせ対策をするなら、有事の際も役に立つよう万全にしておきたいものです。
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